命題10

命題10

 もし、単位から始まる任意個の数が連続して比例し、単位の後の数が平方数でなければ、単位から第3と1つおきの全ての数を除いて、どれも他の任意の平方数ではない。また、もし、単位の後の数が立方数でなければ、単位から第4と2つおきの全ての数を除いて、どれも他の任意の立方数ではない。

 任意個の数A、B、C、D、E、Fが単位から始まり、連続して比例し、Aを単位の後の数で、平方数でないとせよ。

 単位から第3と1つおきの数を除いて、どれも他の任意の平方数でないと主張する。

 もし、可能ならば、Cを平方数とせよ。

 しかし、Bもまた平方数である。

 それゆえに、BCは互いに対して、平方数が平方数に対してもつ比をもつ。proposition\8

 そして、BCに対して、ABに対する。

 それゆえに、ABは互いに対して、平方数が平方数に対してもつ比をもち、つまり、ABは相似な平面数である。proposition[26converse

 そして、Bは平面数である。

 それゆえに、Aもまた平方数で、これは仮定に反する。

 それゆえに、Cは平方数でない。

 同様に、単位から第3と1つおきの全ての数を除いて、どれも他の任意の平方数ではないことを証明できる。

 次に、Aを立方数でないせよ。

 単位から第4と2つおきの数を除いて、どれも他の任意の立方数でないと主張する。

 もし、可能ならば、Dを立方数とせよ。

 単位から第4なので、Cもまた立方数である。

 そして、CDに対して、BCに対する。

 それゆえに、BCに対して、立方数が立方数に対してもつ比をもつ。proposition\8

 そして、Cは立方数である。

 それゆえに、Bもまた立方数である。proposition[25

 そして、単位はAに対して、ABに対し、また、単位はAを割り切り、その商はAの中の単位であるので、それゆえに、AもまたBを割り切り、その商はAの中の単位である。

 それゆえに、Aはそれ自身をかけられて立方数Bを作る。

 しかし、もし、1つの数がそれ自身をかけられて立方数を作るならば、そのとき、それは立方数である。

 それゆえに、Aもまた立方数であり、仮定に反する。proposition\6

 それゆえに、Dは立方数でない。

 同様に、単位から第4と2つおきの数をを除いて、どれも他の任意の立方数でないことを証明できる。

 それゆえに、もし、単位から始まる任意個の数が連続して比例し、単位の後の数が平方数でなければ、単位から第3と1つおきの全ての数を除いて、どれも他の任意の平方数ではない。また、もし、単位の後の数が立方数でなければ、単位から第4と2つおきの全ての数を除いて、どれも他の任意の立方数ではない。

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